3大学合同RTDワークショップ前に考えていたこと。できるかな。ノッポさん。
前回のブログでは常葉大学、成安造形大学そして九州産業大学の3大学によるリアルタイムドキュメンテーションのワークショップ当日の話などなどについて書きました。
本日はそのワークショップが行われる前に私が考えていたことについて書いてみますね。
ワークショップが行われたきっかけ
そもそもこのWSが開かれるきっかけは経験デザイン研究所の浅野先生からご連絡をいただいたことでした。
熟練してきた常葉大学の学生が未経験の九州業大学の学生にWSを行う企画ができないか、とのこと。常葉大生にも新たな成長の場になりそうであったし、九産大生にも一度RTDは体験してもらいたかったので是非是非という流れでした。
やり取りの中でWSは下記の構図が想定されていました。
わ、分かりますでしょうか。
私はそこまであしたのジョーに詳しくないもんですから、青山くんって確かにいたなぁと思いつつ検索もしながらWikipediaをざっと流し読みしまして、「あんまり強くないけど基礎的なことを忠実にやってくる青山君と、強くなってしまって再度基本に立ち返ったほうが良いジョーとを出会わせることで、ジョーを更に覚醒させる」ということなんだなと。なるほどなるほど、常葉大生もまだまだ伸びるきっかけを探しているってことなんだなぁと考えていました。
(実はあしたのジョーでは、ジョーが覚醒した後、青山君をボッコボコの滅多打ちにするらしく、そこまでちゃんとWikipediaを読んでなかったこともこのWSが成立した一因であります)
⇒ 浅野先生のブログにも書いてくださっていました。
あしたのジョーの青山くんの話 | 経験デザイン研究所
で、結果的に参加した学生たちは互いにディスカッションしながら、およそ狙い通りに新しい収穫を持って帰ることができていました。
私が考えていたこと
このWSに臨むにあたって私が考えていたことがありました。常葉大学の学生には少し伝えましたけども。
私がとても好きだった子ども向け番組のひとつに「できるかな」という番組があります。
登場人物はゴン太くんとノッポさん。
つまらなさそうにしているゴン太くんにノッポさんが工作をしておもちゃを作って楽しませてあげます。
そういう流れを通じて、子どもたちに図工の楽しさを伝える番組なんですね。
例えば下記の動画を見てもらえるとわかりますが
ノッポさんは最初牛乳パック1個でお相撲さんを作ったり、次に場面が変わると4つか5つくらいの牛乳パックを組み合わせて犬を作ったりします。
見ていて、ついつい作ってみたくなりますし、小さな子たちでも家で少し頑張れば犬くらいまでは作れますよね。
問題はその次で、さらに場面転換するとノッポさんは数百個くらいあるだろう牛乳パックでロボットやお城みたいなものを作りはじめます。
圧倒的な資本力。
ここまでされるともう子どもたちにはお手上げになります。
でも当時の私はそのとんでもない違いに対して、それは一種の憧れのようなものを覚えていました。
圧倒的実力差を見せられるということは、子ども心に絶望よりも憧れを生んでいたんですよね。自分もいつか作ってみたいな、と。
よく考えればスポーツも同じ構図ですよね。地元の仲間で遊んだりしながら少しできるようになって、地域の少年団みたいなチームに入ってまた少しできるようになって。でもプロ野球やJリーグ、そして日本代表やワールドカップ、メジャーリーグなど圧倒的な実力差を見せつけられる場面も併存しています。しかし、当然子どもたちはそこに夢や憧れ、そして好奇心を持ちますよね。
私は常葉大学の学生にノッポさんになってほしいなと思っていました。
初めてやる九産大の学生に「ちょっとできるかもしれない」「でもでも圧倒的な差もある」「でも自分たちもちょっと頑張ってみたい」「トライしてみたい」「自分の領域を持ってみたい」「どうやったらうまくできるんだろう」そんな思いを頭に巡らせもらいながら、何か好奇心を抱いたり新しい行動に移していくきっかけになっていってほしいなぁと。
まぁ少しの好奇心は抱いて来てくれてはいるし、やる気もあるんですけども。
キツい体験を乗り越えながら成長することは経験したことのあるメンバーが多かったですが、好奇心に駆動されてまた新たに頑張るエネルギーを持つということもやってほしいなと思っていたんですよね。
結果としてWSとフォーラム等が終わった後、下記ブログのように九産大生だけで再度RTDに関するミーティングを開いたり、明日ゼミにゲストを招くのでそこで話される内容をRTDしてみよう、みたいな動きも出てきています。
(成安造形大学の学生による刺激も絶対関係してると思いますけども)
私も駆動されてiPhone使った動画記録もやってみようかなと動き始めていたり。
(これを少し前に話した学生はもうiPhone動画を自分で作ったり、友人のMacを少し借りてiMovieがどんなもんか触ってみたりしているそうです。素晴らしい。)
いやはや。
常葉大生はジョーになったり、ノッポさんになったり。
九産大生は青山くんになったり、ゴン太くんになったり。
皆さま色々とおつかれさまでした。
たくさん収穫があり、私も来年に向けてヒントをたくさんもらえました。
本当にありがたくて。
良かった良かった。