モリタヤスノブログ3.0

森田泰暢のブログです。福岡大学商学部の教員でヒマラボの代表理事でもあります。思えば遠くへ来たもんだ。

20171223 Xデザイン学校公開講座in大阪:サービスデザインをパターンで考える

台湾の皆さんとのワークショップから2週間。次はこちらに参加。

peatix.com

大阪にて社会人の皆さん、近畿大学立命館大学の学生と一緒にWS。前日リサーチされ、KAカードまで落とし込まれたものを用いてその続きから。
価値マップとパターンランゲージからのサービス化まで。浅野先生のご指導の下ですが、長田先生や山縣先生もいらっしゃって。

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常葉大学の学生から価値マップの構造化について質問されましたが、価値マップの構造化が比較的うまくいくのは、
・価値のまとまりを事実をもとに作ろうと意識すること。
・軸を作ろうとするのではなく、「あくまでも」価値のまとまりと価値の関係性を見ること
でしょうか。
オトナはどうしても2軸で整理しようとするクセが強いですよね。1度線引くとそうとしか見えなくなっちゃうんです。安易にそこに行かずにデータに向き合うの大事。


ただいつも、構造化はそれらしくできるけれども、パターンのところがうまくいっていないことが多い。
マッピングしたものを、ある意味「解体」して、面白い発見事実に着目しなおしてパターン化している感覚があります。

今回だと最初の価値マップのまとまりから出たものよりも、学生がふと気にした「人ってざわざわしたところに集まりたがる」という発見事実からパターンが生まれていた。

価値マップのところから、そういう面白い発見事実をまず大事にしながら作ってかなきゃだめだな。まとめることを目的にしてしまう。
なんかざわざわした場所に人が集まっていく描写は他にもあったもんなあ。
パターン化するプロセスは、「本当にちゃんとデータ見てまっか?」「ええデータとれてまっか?」が良くわかります。

あと、「これ目的なんだったっけ?」にハマるのはワークショップをやると良くわかりますね。関係ないことでも発見しちゃうと嬉しくなっちゃって、盛り上がって。これは嬉しいパターンなの?ですよね。

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長田先生とは授業研究も一緒にさせてもらっているので、パターンランゲージの「課題」の項目が「~したい」という理想像への願望として示されている場合は「開発型課題」、困った悩ましいものとして示されているものは「発生型課題」と整理できました。

それを踏まえるとよいパターンとして記述できるものは「小さな開発型課題」が意識されているものでしょうか。
課題から対処行動まで行くためには、その間に「こうなりたい」という意思を挟んでいるはず。
うれしい体験、楽しい体験を「こうなったらいいなと漠然と描く理想像に近づけた体験」と考えると開発型課題として記述でき、その対処行動として解決が書けるものは良いパターンになりそうだなと感じられました。

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パターンランゲージは私がちょっと誤解していたところがあり、そこが最初事象のパターン化に留まってしまった要因かもしれません。
スリードありました。同じチームの人にはご迷惑をおかけしました。
当日は体調不良で声が全く出ず。元気かなと思っていましたが、無理に声を出すと酸欠っぽくなり頭回らず。20代の皆さんの頭の回転に救われました。
助けられてばかり。

いやはや実践してみるとわかることがたくさんある。良かったです。
それと常葉大学の学生のレコーディング、振り返りやすいものになっていた。進化してるなあ。