モリタヤスノブログ3.0

森田泰暢のブログです。福岡大学商学部の教員でヒマラボの代表理事でもあります。思えば遠くへ来たもんだ。

ググレカスと質問箱

最近質問箱にトライしている。
質問数も850くらいまできた。1000くらいまではやってみようと考えている。

peing.net

Twitterに投稿しまくっているので、フォロワーから怒られることもあるけど。

色んな質問がくる。将来への不安や備え、今が楽しめないけどどうしましょう、ストレスへの対応、応援、大学への憤り、大喜利、匿名だからイキってみた、質問ではなくて意見、欅坂46の平手さん情報、などなど諸々。

質問箱には「ググればわかるやん」「一回調べてみたら」という質問もある。いわゆる「ググレカス」だ。

ググレカスは職場でもよくある。新入社員に対してよく。
疑問が湧いたら、一回Googleなりで調べてみて「こう思うんですけども(こうしようと思うんですが)どうでしょうか」、と質問しなはれという。
まあこれ自体は大事なこと。

ググレカスに対する先輩社員の憤りはコミュニケーションコストを先輩に払わせようとしていることだろう。
私は分からないのだから、あなたが分かる人に合わせて教えろよ、という。工夫を先輩に委ねる。
先輩は「せめてこちらが払うコミュニケーションコストを少しでも下げろよ」、ないしは、「コミュニケーションコストを払ってもいいような気にはさせてくれよ」、と思っている。

軸は「コスト」。

質問箱は回答コストで考えると確かに大変な部分もあるかもだけど、淡々と答えまくる。(個人的には楽しんでいる)

私が淡々と質問箱に答えまくるのは「コスト」では見ていないからだ。

私は動機の有無という軸で見ている。ググレカスレベルかもしれないけれども、匿名だろうが、私に向けて数十から百文字以上打って質問や意見を投げてくるエネルギー。
質問自体は「あなたはどう考えてるのよ」と思わせる内容はとても多いし、こちらがある程度コストを払って回答している部分もある。
でもその動機を大事にしたいと思ってしまう。甘いかもしれない。

学習環境が整いつつある昨今。環境整備ってうまく環境を活かせてない人の課題解決。
つまり学習がうまくできていない、学習への動機が薄い人への対策的な要素も多分にあると思われるけども、整った環境を活かすのは学習がうまくデキる人、動機のある人な気はしていて。

技術変化で様々なものが便利になると、モチベーション格差がその先の成果の格差も生みまくる世の中になりつつあることを強く感じる。
不便な間は意欲があっても環境が邪魔をしてくれるおかげで成果に差がつかないこともあるから。

私が質問箱に答えまくるのは、何か聞いてみようというエネルギーを大切にしたいからだ。
(やっぱり甘いかなあ)

まだ出来てはいないけど、「聞いてみたらこう返ってきた、ちょっと調べてみようかな」となればなと。(これは書きながら思いついた)。
質問者がおそらくほとんど大学生ないしは大学生になっていない人が多そうなので、こう思うのもあるかも。自らリサーチする人にはなって欲しいし。
1日に答える問の数を決めたらどうかという建設的な意見ももらった。こういう意見出せる人は優秀。そういう配慮に喜びつつも、淡々と答えまくっていた背景は上記の通り。



質問箱が動機を産んで、動機を強化するにはどうするといいのか。

この問はどこの質問箱に投げたらいいでしょうかね。