モリタヤスノブログ3.0

森田泰暢のブログです。福岡大学商学部の教員でヒマラボの代表理事でもあります。思えば遠くへ来たもんだ。

イメージをさせる:就活の時期ですね。その5

明日から仙台行くと思ってたら、実は明後日からでした。危ない危ない。

ま、それはさておき。

野球選手って、入団に採用面接ないと思いますが、もし面接するならどうやってアピールするでしょうか。

話す内容は何がありますかね。

オレのポジションはここだぜ、甲子園でめっちゃ打ったぜ、得意なことはこれだぜ、ワイルドだぜぇ。

とかでしょうか。最後は関係ないですけど。

面接で話していくなら、

  • 私はバッターです。
  • 長打力が自慢です。
  • 甲子園で通算14本塁打しました。

になるでしょうか。

これ上から読んでいくと、「おっ、こいついいかも」ってなるのはどの瞬間かでしょうかね?

それはきっと「甲子園通算14本塁打」ですよね。

つまり、聴いてる側にパーっとイメージが広がるからです。

もっと早い段階からイメージ広げるには、

  • 私はバッターです。
  • 長打力が自慢で、右と左に打ち分けられます。
  • 甲子園では右に8本、左に6本打ち、通算14本塁打しました。

ですね。
「うん」「うんうん」「うんうん、おー!」ってなる感じです。

じゃぁ逆にダメなパターンを挙げるなら

  • 私はバッターと少しピッチャーもやってました
  • 自慢は長打力、強肩、そして牽制球も得意です
  • 甲子園では8本塁打を打ち、2度バックホームで刺しました。あと牽制でも4回アウト取ったことあります。

ですね。
これ全部言いたいこといれたパターンです。
1つ1つが薄まって、どんな人かよくわかりませんよね。

更にダメなパターンは

  • 私はバッターと少しピッチャーもやってました
  • 自慢は、長打力、強肩、そして牽制球も得意です。寮では料理担当もやっていて、パワプロやると寮内では負けなしでした。
  • 甲子園では8本塁打、2度のバックホーム、そして4度の牽制でアウトを取りました。得意料理はビーフストロガノフで、パワプロでは御球団を使用しています。

もう野球にも関係ないけど、全部アピールしてきたパターンですね。
もうさっぱり分かりません。
パワプロで使ってる球団とかどうでもいいし。

限られた時間で、相手に聴かせるのであれば、イメージしてもらわないと頭に入りません。
ただ、必死でアピールしようとすると、あれもこれも要素をいれたくなるのは分かります。しかし、怖いかもしれませんが、内容を思い切って削る、思い切って絞る、っていうのはとても大切なことです。

削って、絞って、深く。
何を考え、どう動き、どう感じ、何を学んだのか、を整理して、1つのストーリーにしていく。

例で挙げた、最後のパターンをやってしまう人もいます。
そういう人が面接の後に良く言うことは、

「言いたいことは全部言えました」

です。

でも、相手にはうまく伝わってないことが多そうです。

人事の方にお話を聞くと、落とす理由ってのは「●●がダメだった」よりも、「あなたのことが、良く分からなかったから」が結構あるそうです。


話す時は、絞って、具体的に(書く時も、か)。
聞く人は、イメージが湧くか。

その他のことは、聞かれてから、です。